エストロゲンと女性のヘルスケア−生殖と健康の鍵を握るホルモンの謎
女性ホルモンとも通称されるエストロゲンは,女性らしさや女性の生殖・健康・疾患と関連づけて理解されてきたが
最近の研究によればその作用は骨・血管・ 脳・筋肉などの全身の臓器や組織の機能に影響を及ぼし,さらには糖や脂質の代謝にまで関係することが明らかとなった。
また,女性ばかりでなく男性において も全身に作用していることや,生体ばかりでなく植物や食品・環境中にもエストロゲン類似作用を発揮する物質が多数検出されて,
生活全般において影響が及ん でいることがわかってきた。
こうした多様性をもつエストロゲンについて,包括的に話題を取り上げ大変わかりやすく解説された本書は,
産婦人科医はもちろん 産婦人科に興味をもつ医学生やメディカルスタッフ,一般の方々にも読んでいただきたい一冊である。